レバノンワインってどんなワイン?
中東と聞くと砂漠のイメージを持たれるかもしれませんが、レバノンは中東でも砂漠を有していない国です。主だったワイン産地となるベッカー高原は豊かな自然に恵まれた土壌を有しています。
気候は温暖な地中海気候、夏日は40度を超えることもありますが、乾季のため降雨量は少なく夜になると冷え込み、冬には雪が降り積もることもあります。両脇を3000m級の山脈に挟まれており、地中海から湿った風が流れ込むことなく気候は乾燥しています。
また山から流れる雪解け水は豊富な地下水として蓄えられ、ブドウ栽培において重要な役割を果たしています。このように非常に高い気温差がブドウの酸を保ち糖度はしっかりと上がり、乾燥した気候がベト病のような病気を遠ざけた栽培を可能にする地域になります。
カベルネ・ソーヴィニヨンといったフランスでよく使われる品種が使われ、また、レバノンの地質がシャブリやシャンパーニュやロワールといったフランスワインの銘醸地の地質と似ており、気候もそれぞれの産地に似ていることから、フランスのニュアンスを持ったワインが造られています。現在、レバノンには40を超えるワイナリーがあり、レバノンは限りない可能性を秘めた産地として注目が集まっています。